目次
はじめに
こんにちは、Candyです。今回は私がPJCS2024本戦で使用した構築を紹介します。また、構築をほぼ共有したとり。さんが最終58位でライブ大会とWCSの権利を獲得しました。
彼から構築の大部分は私の案が採用されているので良ければ詳細は書いてほしいと言われ、今回執筆する運びとなりました。
最後まで読んで頂けると幸いです。(以下常体)
構築経緯
軸の決定
最強。このルールにおけるぶっ壊れ枠であり対策を超えていくパワーを持っている
2匹の強さを最大限発揮するためにゴリラガエンも採用。猫騙し、威嚇、GFなどシナジーも◎。草水炎も自然に採用できた
補完枠の選定
2月期
追い風やアグロ系への対抗札のパオとトリルや搦め手に強いトリックサフゴを組み合わせた形。単純にガエンバレルに勝てず解散。サフゴもこの型ではパワーに欠けていた
3月期
一番有名な形。搦め手とトリルに強い駒として身代わりランドロスを採用。サフゴを経由したことでランドの良さを再確認できた。実際、完成度は高く3月ランクマで2000を達成できたが、増加傾向だったパオカイ(カイリューの型の多様化)と隠密マントがランドの不安定さと相まって本戦での使用は危険と判断しこれも解散
4月上旬悪巧み期
パオカイと搦め手の両方に強い巧みサフゴを入れた形。取りこぼしが減りいい感じになったが、環境が進み追い風構築にリキキリンの採用が増えた影響でパオを交えた先制技リレーでの対策が通用しなくなってきたので残り1枠で対策を考える
4月中旬悪巧み期
追い風キリンへの対抗策としてトリルハバカミを採用。あとはこの6匹を固定し環境全ての構築に対して回答が出せるよう細部を調整をして構築が完成した
個別解説
タケルライコ
@ブーストエナジー
テラス:フェアリー
225-x-117-190-110-113
H196 B44 C124 D4 S140
迅雷/竜の波動/瞑想/まもる
調整(押すと展開します)
H=16n+1
C=10n
S=-1化身ランドと大体のゴリランダー抜き、気持ち速め
エース①、SV初の高種族値+特殊電気に加えてドラゴンタイプ(草水炎耐性&テラス適性)も持っているレギュF最強ポケモン。構成はライコの単体性能を一番引き上げることができると感じたフェアリー瞑想型を選択。D上昇の恩恵が偉く、生半可な特殊ATで突破ができなくなるので数値の押し付けがしやすくなり、副次的ではあるものの対トリル(例:暁ガチグマ、コータス)相手にも有用に働いた。エルフーンやリキキリン、フェアリーバレルを筆頭にメタが厳しくはあったが前述した対策を超えていく強さを持っていたので最後まで使い続けた
配分は一般的なHCだが従来よりも大きくSを伸ばしている。これはハバカミに凍える風が入っていた時の名残りだが、スタンミラーで相手のゴリランダーよりも早く動ける可能性がありウッドハンマーを当てに来た交代際にC+1竜波2回を上から当ててゴリラを獲れると一気に試合が有利になるので変更はしなかった。あとは相手のライコより早い前提でテラス切らずに瞑想が割と正当化される
型の変遷:食べ残し→Cブースト
食べ残し+GF回復(通称:夜マック)で試合が長引くほど相手との差を広げられるのが従来の瞑想ライコの強みであったが、環境が進むにつれて初速が遅い弱点が周知され始めたので、夜マックを捨てCブーストで初速を補い、”食べ残しで仁王立ちendを狙うのではなく早急に相手を倒しきる”プランを取ることで対応した
連撃ウーラオス
@神秘の雫
テラス:炎
193-184-121-x-98-128
H140 A140 B4 D140 S84
エース②、ライコと並んで最強と呼んで差し支えないポケモン。ライコが苦手な氷地面、サフゴが苦手な炎地面の両方に強くエース同士の補完も取れている点も良かった
構成はHD神秘型での採用。配分は違うが2月末から使用し続けた型で
・パオか雨乞いがない構築は神秘がないと火力不足
・行動保証がある為襷の必要がない(テラス権を残せる襷は強いが構築にテラスに依存している枠がないのでウーラに回して問題なし)
・相手の構成が不確定なのにスカーフ水流で突っ込むのは危険。蜻蛉との択ゲー
・打ち分けと守れる&水流+アクジェのリーチが伸びる(受け先により大きな負荷)
・A200水流連打耐えハバカミやオボンガエンを貫通できる
といった理由でCTSにおいて一番バリューが出せる型だと感じていた。テラスは鋼が一般的だが、構築単位で相手の高火力炎タイプ(例:イーユイ、エンテイ)等の処理が遅く、同居しているハバカミと挟み撃ちにされる展開を嫌い同じフェアリー半減できる中で炎を採用した。一応、聖なる炎や火の体のやけどを拒否できるのも強かった
ゴリランダー
@突撃チョッキ
テラス:炎
205-180-111-x-92-119
H236 A148 B4 D12 S108
調整
A=10万馬力でH4イーユイを15/16で撃破
A=H145 B105ハバタクカミを-1GFウドハン+-1GFグラスラでGF回復1回込み91.01%で撃破
D=2n
S=準速ペリッパー抜き抜き
HB=A200鉢巻暗黒強打確定耐え
サポート①、猫騙しとGFの回復で見方をサポートしつつ攻撃もできる万能さがとても優秀でライコ水ウーラと合わせて「レギュF三種の神器」と勝手に呼んでいた。環境で数少ない全てのハバカミに有利を取れるポケモン
構成は変にいじる必要もなかったので一般的な突撃チョッキ型で採用した。蜻蛉返りと10万馬力は構築によるが、この構築だと前述したとおり炎タイプの処理にモタつく関係で炎テラス+10万馬力を選択している。
途中でモロバレルに浮気したときもあったが草テラス、防塵ゴーグル、挑発が見えない恐怖とバレル単体採用だとどうしてもイエッサン系統への安定した回答が出せなかったので外せない枠だった
ガオガエン
@シュカの実
テラス:ゴースト
202-135-133-x-132-79
H252 B180 D76 ※S個体値29
サポート②、挑発ガエンが流行らず後攻捨て台詞が安定して強かったのでS個体値を落としている。叩きの枠はもともと鬼火だったが、鬼火を打つドドゲザンやイイネイヌ相手に無くても勝てると判断した。共有したとり。さんは滅びの歌とのシナジーやサイクルに冗長性を持たせられるまもるを採用していたが猫+捨て台詞が本質なのでなんでもいいと思う
シュカの実は化身ランド対面で特に有効で、一度捨て台詞でごまかすことができればライコの瞑想の起点にできたりゴリラで対面勝てるようになるので重宝した。またゴリラ→ガエン交代読みで地面技を打たれたとしても抜群の安定感を発揮するので、ライコスタンのガエンなら必須枠だと思っている。テラスはゴーストを選択。主に対エルレイドやインファイト、根性からげんき等でガエンを1パンしようとする動きに刺さる。また元のタイプと技の一貫がないのも素晴らしい
ハバタクカミ
@気合いの襷
テラス:草
145-x-105-156-156-191
H116 B236 C4 D4 S148
調整
H=16n+1
S=最速合体ヘイラッシャ抜き
HB=A200水流連打15/16で耐え
補完枠①、ものすごく歪な構成になってしまったが補完枠の役割を全うした結果である
採用理由のトリックルームは対追い風+リキキリンに有効で初手で決めることができれば一気に盤面有利をとってそのまま制圧できるパワーがあった。滅びの歌は対毒寿司や瞑想ライコミラーなどリソース勝負を仕掛けてくる相手を問答無用で処刑することができる点が強力
テラスは草を選択。ほぼ切ることはないが対追い風キリンで相手が鉢巻水ウーラだった場合でも対応できるようにしていた
型の変遷:Sブースト→襷トリル
本来はこご風滅びだったが、安定しなかったので襷トリルになった。おかげでそれまで珠を持たせていたライコにブーストエナジーを渡すことができた。また、ブーストが発動しないハバカミというのが相手視点非常に厄介で絶対に眼鏡のケアを強要させられるのが強かった。(例:眼鏡を匂わせてのまもるやトリル、テラスの半強制など)
サーフゴー
@食べ残し
テラス:ドラゴン
194-x-117-188-112-118
H252 B4 C140 D4 S108
ゴールドラッシュ/シャドーボール/悪巧み/まもる
補完枠②かつエース③、主にモロバレル系統、キラフロル、雪パ、ガチクレセ、雨ブリジュラス、ガラサンディンルー、イエッサン系統などに対応する枠として採用した
構成はゴリラガエンの恩恵を最大限受けられる食べ残し悪巧み型。数値のインフレで活躍の幅は狭まっているが特有のタイプと黄金の体は依然として強く、相性のいい相手にマジレスできる性能と相まって補完枠としての仕事を確実に遂行してくれた。全体技のゴールドラッシュと運要素を可能な限り排除できる性能のおかげで計画的なプランを練りやすかった
型の変遷:フェアリーテラ+マジシャ→ドラゴンテラ
採用当初はEUICでEduやPokeAlexらが使っていたフェアリーマジシャ型を使っていたが、スタン相手に出しても迅雷+水流連打で行動する前に倒されたり、チョッキブリジュラスorガエン+バレル+水ウーラを倒せそうなポケモンがサーフゴーしかいなかったので水と炎と電気耐性全てを得られるドラゴンテラスに変更した。結果的にこれが大成功だったらしくとり。さんが「ドラゴンに変えたおかげで抜けれた」と言っていたので正解だったかなと思う
選出
基本選出
前()+()
裏()+()
ほとんどどこの選出をしていた。わかりにくくて申し訳ない
簡単に解説すると、エースをゴリラガエンでサポートして残り1枠は詰めの襷ハバカミor刺さっている2匹目のエースを選出といった具合いで、誰を出すかは相手の構築に寄るので一概には言えない。便利な言葉で片づけるなら練度と経験則で選出を決めていた
以下は特殊な例を紹介する
対追い風+リキキリン
@3
初手トリルで盤面を取り返し戦う。ウッドハンマーと10万馬力が受かっていない相手が多かったのでゴリランダーは積極的に選出していた
追記:リキキリンのいない追い風には先制技リレーができるので基本選出で対応します
対晴れ
前裏
前2匹の行動保証を活かしながら数的有利を維持して詰めていく。相手視点ライコがやばすぎるため先発にハバカミorウネルミナモが来ることが多かった
対毒寿司
前裏
ツキフロルを巧みサフゴで倒して滅びの歌で寿司を処理する。パオカイが来ても有利を取れているので問題なし
さいごに
レギュFはスタンが最強だと信じ抜いて、つらい相手にもあれこれ試行錯誤し続けて最終的には納得のいく構築が組めたと思っています。
私は本戦を抜けることはできませんでしたが実力が足りていなかっただけで構築選択に悔いはないですし、今回一緒に練習していたとり。さんが抜けてくれたこと、構築にWCS権利獲得の箔をつけてくれたことが何よりもうれしいです
今回抜けた方たちを応援するとともに来年以降もっと飛躍できるようよりいっそう自分を高めていきたいと思います
最後まで読んでいただきありがとうございました。
レンタルチーム & Paste
https://pokepast.es/b62b3bc555a9ecbe
Ver.とり。
Ver.Candy